フィリピン生活

【2025年版】フィリピン駐在生活費完全ガイド|BGC家賃・食費・通信・医療・治安を徹底公開


【2025年版完全保存版】フィリピン駐在生活コスト徹底ガイド ─ BGC1LDK家賃・食費・通信・医療・治安・文化ギャップを丸裸に

この記事でわかること


- BGC 75㎡1LDK家賃と初期費用の内訳
- Grab食費とローカル飯のリアルコスト
- “世界最遅なのに世界最高値”通信費の真相
- 医療費と海外旅行保険を使った事故体験談
- 渋滞・治安・文化ギャップの対処法

0. この記事を書いた理由

マニラ首都圏でも“最先端”と呼ばれるBonifacio Global City(BGC)に赴任して5年。ブログやSNSでは「BGCはドバイみたい」「タガイタイは涼しい」といった表面的な話が多く、家賃や生活費、医療費、渋滞ストレスをまとめた日本語記事がほとんどありません。

そこで本稿では、75㎡1LDK(家賃100,000ペソ)に住み、“Grab依存・運転手付き通勤・保険で100%カバー”という典型的な日本人駐在員の視点から、良い面も悪い面も隠さずシェアします。

1. フィリピン首都圏(NCR)とBGCの概況

NCRの人口は1,370万人(2024年統計局)、平均年齢は25.7歳と若年層が多い地域です。中心地であるマニラ市内は歴史地区や下町が広がり、そのすぐ隣に外交・金融官庁街であるマカティがあり、さらに“新都心”として開発が進むBGCがあります。

  • 外資系本社やIT企業のオフィスが集積
  • 高級コンドミニアム、商業施設、レストランが立ち並ぶ
  • 一歩裏通りに入ると庶民的な屋台、混沌とした状況が混在

NCRの生活指標

  • 最低賃金:Metro Manila 610ペソ/日(2025年1月改定)
  • CPI(消費者物価指数):NCR 118(2018=100)
  • 年間平均気温:27.6℃、雨季は6月〜10月

2. 住居コスト:75㎡1LDK=月100,000ペソ+一括払い

項目 金額 備考
月額家賃 100,000ペソ BGC High-Streetエリア、75㎡ 1LDK 中層階
HOA管理費 5,500ペソ プール、ジム、24時間セキュリティなど共用施設費用
インターネット 3,500ペソ PLDT Fiber 400 Mbps(実効80〜120 Mbps程度)
年一括払い割引 ▲8% 交渉次第で家主が応じるケースあり
デポジット 家賃2か月分 退去時に損耗費用を差し引いて返金される(ただし返金は約50%)
仲介手数料 家賃1か月分 契約更新の度に再請求される場合もある
支払い条件 先日付小切手1枚 外国人賃貸契約は1年分PDC(Post-Dated Check)提出が慣習

落とし穴:途中解約時は返金が基本的に不可。帰任時期変更が想定される人は「1年+6か月オプション」「解約ペナルティ軽減」などの条項交渉を事前に行うこと。

周辺相場比較(2025年Q1)
・Makati 1LDK 60㎡:75,000〜90,000ペソ/月
・Ortigas Center 1LDK 70㎡:70,000ペソ前後/月
・Arca South(開発中)1LDK 60㎡:50,000ペソ前後/月

3. 食事コスト:Grab依存で“日本の1.5〜2倍”を覚悟

3-1. Grab配達の実費目安

  • 牛丼(並盛):550ペソ(約1,500円)
  • とんこつラーメン:850ペソ(約2,300円)
  • ケンタッキー8ピース:1,050ペソ(約2,800円)
  • ピザ(Mサイズ1枚):1,200ペソ(約3,200円)

理由:店舗価格+配達手数料+デリバリー料が乗るため、日本で同じ料理を頼むより1.5〜2倍の価格になる。

3-2. ローカル食堂(カリンデリア)は安いが…

  • ライス+おかず1品:150〜200ペソ(約400〜550円)
  • 食堂の食材は大量調理向けで味付けが濃く、健康維持には不向き
  • 現地スタッフは白米持参→おかずだけ購入で1食70ペソに抑える節約術

3-3. 自炊は非効率?

  • 鶏胸肉1kg=320ペソ、牛サーロイン1kg=1,200ペソ
  • 野菜や調味料はスーパーでも日本より高価
  • 自炊に必要な移動・調理時間を仕事や副業に充てたほうが稼げるため、駐在員の約8割は自炊せずGrab依存

3-4. 日本食材と通販

  • 三越 BGC Fresh:納豆3パック240ペソ、木綿豆腐120ペソ
  • Japan Home:調味料や菓子、冷凍食品を扱う日本食スーパー
  • Lazada/Shopee:日用品から家電まで現地通販で揃うが送料と納期に注意

4. 通信コスト:世界最遅・世界最高値の実態

プラン 月額 名目速度 実効速度 備考
PLDT Fiber 400 3,499ペソ 400 Mbps 80–120 Mbps 週1回程度計画停電あり、UPS必須
Globe AtHome 200 2,799ペソ 200 Mbps 50–80 Mbps 引っ越しのたびに再契約必要
GOMO 50GBプリペイド 1,299ペソ LTE 5–15 Mbps 有効期間30日

停電・断線リスク:年2〜3回、30分〜数時間の計画停電あり。UPS(無停電電源)とモバイル回線の併用が必須。

Ookla(2024Q4)によると、フィリピンの固定回線平均速度は52 Mbpsで月額45 USD相当。ASEAN圏でワーストクラスのコスパ

5. 生活費総額シミュレーション(家賃除く)

項目 月額(ペソ) 円換算(@0.27) 備考
食費 35,000 95,000円 Grab中心
通信 7,000 19,000円 インターネット+携帯
光熱 6,500 17,500円 エアコン24h稼働で急増
運転手 40,000 108,000円 月給25k–35k+SSS+ガソリン別
娯楽・交際 12,000 32,000円 バー、ゴルフ、イベント
健康・医療予備 5,000 13,500円 翌月への繰越用
合計 105,500 284,000円 家賃別で月約284,000円

補足:駐在員パッケージで家賃・運転手・保険を会社負担にできれば、手取り20万円でも貯蓄可能。ただしすべて自腹の場合、日本より生活費は高い。

6. 医療事情:事故体験談と保険必須論

6-1. 事故体験談

  • 事故発生:SLEX高速で左折トラックに追突され中央分離帯衝突
  • 初動対応:救急車でSt. Luke’s Medical Center BGCへ搬送
  • 費用内訳:救急搬送1,500ペソ+CTスキャン15,000ペソ+入院1泊48,000ペソ=計63,000ペソ(約17万円)

6-2. 海外旅行保険活用

  • 推奨保険:三井住友海上 TOP UP 50万USD(医療キャッシュレス対応あり)
  • キャッシュレス利用の手順:事前登録→病院到着時に保険証提示→保険会社が直接支払い
  • 日本語対応病院

    ・Makati Medical Center

    ・The Medical City Ortigas

    ・Asian Hospital & Medical Center (Alabang)

教訓:①保険会社に必ず病院名とキャッシュレス対応可否を確認、②領収書(Official Receipt)は英語表記を受領すること。

7. 渋滞と通勤:20分が帰宅時2時間の悪夢

EDSA平均速度:朝7時台18 km/h、夕方17時台12 km/h(MMDA 2024年調査)。渋滞ピークは平日18〜20時、金曜夜はさらに+30–40分。

7-1. 渋滞対策

  • 早朝シフト(06:00出社→15:00退社)
  • 19:00退社まで会社で残業 or 在宅切替
  • 金曜夜の外出回避(ショッピングや外食は昼に済ませる)

7-2. ドライバー事情

  • 月給相場:25,000–35,000ペソ + SSS(社会保険)
  • 雇用形態:直接契約 or 転職斡旋エージェント経由
  • 車両管理:ガソリン代は別途負担。メンテナンス費用も駐在員が概ね負担。

はドライバーを正社員化し、総務関連の雑務も兼務することでコスパを最適化。

8. 給与・マネー事情:貯金するなら送金工夫も

職位 月給(ペソ) 円換算(@0.27)
エントリースタッフ 13,000 35,000円
シニアエンジニア 45,000 120,000円
マネージャー 180,000 486,000円

給与支払い頻度:月2回(15日、30日)。“前借り文化”を防ぐため企業側が分割支給を採用。

  • 送金コスト:Wise(旧TransferWise) > BDO Remit > 銀行TT の順で手数料1%以下と低コスパ。
  • 金融商品:

     • GCash GSave 金利 4.25%/年(ペソ建て)

     • ドル定期は利回り低下中、ペソリスクを理解したうえで利用。

9. 社会・文化ギャップ:日本の常識は通用しない

  • プライドが高い:指摘は“I might be wrong, but…”で始めるほうが角が立ちにくい。
  • クラブメンタリティ:成果を強調すると嫉妬の対象に。
  • 貸した金は返ってこない:周囲との付き合いは“与える側=優位”の意識。
  • 夜間の一人歩きは避ける:BGCでも深夜2時以降は一部地区で治安リスクあり。

10. 建物・サービス品質:“細部に魂は宿らない”を実感

  • 施工クオリティ:ネジが緩い、配線むき出し、壁紙のズレ。
  • 水回りトラブル:シャワーの水圧が弱い、排水が詰まりやすい。
  • サービスの時間管理:レストランの注文が30分来ないことも。催促は3分後、再催促は5分後をルール化。
  • 清掃水準:共用廊下のゴミ回収が日中1回のみ、客用トイレの紙が切れることも。

ストレス軽減のコツ:日本基準を捨て、“ここはこういうもの”と割り切る。

11. 空港・フライト・マイル活用

  • NAIA Terminal 3 (T3):ANA/NH、Cebu Pacific、PAL

     • 喫煙所:屋外 Bay14 のみ。雨季はやや濡れる。
  • NAIA Terminal 1 (T1):JAL/JQ

     • Sakura Lounge (JGC限定) に屋内喫煙室あり。

     • 一般客も“Pay-per-use Smoking Lounge”で800ペソ支払い可能。

11-1. マイル修行メモ

  • **MNL-HND 往復**:エコノミー Light 座席 → 有償アップグレード 23,000円
  • **UA特典**:UAマイル利用でプレミアアクセス席アップグレード可 → 年間 PP 獲得 約61,000

BGCからマニラ空港までは車で約40分(非渋滞時)。渋滞時は1時間半を見積もる。

12. 月次生活費シミュレーション(家賃含む)

項目 ペソ 円換算
家賃 + 管理費 105,500 285,000円
食費 35,000 95,000円
通信 7,000 19,000円
光熱 6,500 17,500円
運転手 40,000 108,000円
健康・医療予備 5,000 13,500円
娯楽・交際 12,000 32,000円
総計 205,000 570,000円

駐在員パッケージで家賃・運転手・保険が会社負担なら、手取り20万円でも貯蓄可能。

13. まとめ:“割り切り”と“準備”が鍵

  • 時間を買う投資:運転手、Grab、通信はケチらない。
  • 保険は最大限:キャッシュレス対応の有無、上限額を必ず事前確認。
  • 日本品質を捨てる:建物やサービスの細部へこだわらず、“これがフィリピンクオリティ”と割り切る。

これらを実行すれば、数字で見るより快適な駐在生活が実現できます。

疑問や要望があればコメントで教えてください!

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